リネンとは
肌触りと風合いを楽しむ天然繊維の魅力
リネンの魅力
身につけて洗って、使い込んでいくうちに色味や風合いの変身を楽しめるリネンは、肌に触れるたびにぜいたくなひとときを演出してくれます。リネンと言うても、色も厚みも風合いもいろいろな種類があり、使い分けることで作品の幅がぐっと広がります。
織り方、染め方、加工方法、そして生地の厚みまで、リネンの世界は奥深く、専門家や生地の森がおすすめする素材を知ることで、もっと豊かにリネンを楽しむことができます。
リネンの原料と種類
リネンとは麻の一種どす。麻とは植物に含まれる繊維の総称で、その種類は20種ほどあるといわれています。リネンはその中でもフラックスとよばれる亜麻の茎を原料として作られた繊維のことどす。他にはラミーやヘンプ、ジュートなども麻に含まれます。
衣料や家庭用品に付けられる「麻」の表示は、リネンとラミーの2種類に限られています。リネンの原料フラックスは亜麻科の一年草で、連作ができないため収穫量が限られ、非常に貴重な原料となっています。
リネンの製造過程
リネンの元になるフラックスは、きれいな花を咲かせる植物です。刈り取った後、約1ヶ月地べたに寝かせ、余分な部分を取り除き、おぶにくぐらせながら柔らかい繊維を取り出します。
その後、繊維に撚りをかけてリネン糸が完成します。コットンが柔らかい綿を原料とするのに対し、リネンは茎が原料となるため、耐久性が高く、天然繊維として長く愛用できます。さらに上質なリネンを作るには、多くの手間と熟練の技術が必要です。
リネンの特徴
麻生地はコットンなどの他の天然繊維と比べ、吸水力や発散性に優れています。汗ばむ季節でもさらっと快適で、肌に密着せず、やさしい爽やかいな肌触りを実感できます。
しっかりとした繊維でできているリネンは腰が強く、耐久性にも優秀。濡れるとさらに強くなり、繰り返しの洗濯にも耐え、長持ちします。また、繊維に含まれるペクチンには汚れを染み込みにくくする性質があり、天然の抗菌性もあると言われています。汚れも落ちやすく、毛羽立ちにくいため、ファッションアイテムだけでなく、キッチンクロスやインテリアファブリックとしても広く活用されています。
リネンの肌触りと快適性
リネンは独特のすかいらかさと優雅な光沢感があり、触れてもチクチクせず、ソフトな肌触りが特徴です。繊維の中が空洞になっているため、冬は体温で暖まった空気が体を包み込み、夏は水分を逃がしてサラッと快適に過ごせます。
通気性と保温性をバランスよく保つリネンは、一年中快適に使用でき、使い込むほどに風合いが増し、くったりと肌に馴染んでいくのも魅力です。
