税理士の忙しい時期

税理士業界の繁忙期と閑散期|年間スケジュールと業務内容を解説

税理士業界では、年間を通じて業務量に大きな波があります。特に2月から3月15日までの間は、個人事業主の確定申告書を作成し、市区町村(東京23区は都税事務所)へ提出する繁忙期にあたります。この時期は書類の種類と量が非常に多く、税理士業界全体が最も忙しい時期といえるでしょう。

確定申告と法定調書の作成が集中する「1月〜3月」

税理士の仕事は、会計事務所や税理士法人を通じてクライアントの税務書類を税務署へ提出することです。特に12月から1月にかけては、賃貸物件の家賃や給与などに関する法定調書の作成・提出業務が集中します。また、個人の確定申告業務は2月16日から3月15日までが提出期間となっており、この時期が最も多忙を極めます。

この期間中、税理士や職員は年間の支払額や源泉徴収税額をまとめ、税務署への提出書類を作成します。さらに、法人クライアントの決算対応も重なるため、膨大な業務量となるのが特徴です。

法人クライアントの決算業務が多い「5月・11月」

税理士業界では、繁忙期は個人の確定申告に限らず、法人クライアントの決算業務も大きなウェイトを占めます。特に、3月決算や9月決算の法人が多いため、それに対応する5月と11月は税理士にとって重要な時期となります。

法人クライアントの経営者に対して正確な業績報告を行うため、税理士は月次ベースで帳簿を確認し、最終的な決算書を作成します。この際、クライアント企業へ出向いて経理内容をチェックするなど、通常業務と並行して行うため、5月と11月は忙しい月といえるでしょう。

年末調整や税務調査対応が発生する「12月〜1月」

12月から1月は、年末調整法定調書の提出準備などが集中する時期です。この時期には、法人・個人問わず税務関連の処理が一気に増えるため、会計事務所や税理士法人では臨時スタッフを雇うケースもあります。

また、この時期には税務調査の立ち会いなどの臨時業務も発生しますが、通常は繁忙期に比べると件数は少なめです。

閑散期は「6月〜10月」|スキルアップや転職活動に最適

一方で、一般的に6月から10月までは閑散期といわれています。この時期は決算・確定申告業務が一段落し、通常業務のみをこなす比較的落ち着いた期間です。臨時業務もほとんどなく、税務調査の立ち会い程度となることが多いでしょう。

閑散期には、税理士自身のスキルアップや業務改善、転職活動を行う人も少なくありません。実際に、通年で求人を出している会計事務所・税理士法人も多く、繁忙期前の準備期間として活用されています。

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