LED照明とは

LED照明の基本原理と特徴

LEDの基本的な原理は、白熱電球や蛍光灯と比べて消費電力が少なく、寿命が長いことにあります。
白熱電球の寿命は約4,000～15,000時間といわれており、グロースターター式やラピッドスタート式の蛍光灯と比較しても、40～50％の削減が可能です。
LEDに交換することで、省エネ効果が高まり、CO₂削減にもつながります。

光の三原色とLED開発の進化

LEDの光は「光の三原色（RGB：赤・緑・青）」によって構成されています。
中でも青色LEDの開発は長らく遅れていましたが、1990年代に日本の技術者によってついに実用化されました。
この青色LEDの登場によって三原色がそろい、照明としての幅が大きく広がりました。

照明用LEDの普及と進化

これまで表示用に限られていたLEDは、高輝度化と低価格化が進み、照明用として幅広く利用されるようになりました。
さらに、放熱対策を施すことで、熱の問題で設置できなかった場所にも設置が可能となりました。
これにより、工場・倉庫・体育館などで使われていた水銀灯の代替としても最適です。

LEDの省エネ効果と環境性

LEDに交換することで、従来の照明に比べて電力消費を大幅に削減できます。
例えば、従来の蛍光灯では40W必要だった照明も、LEDでは12Wで済むようになりました。
これにより、電気代の節約はもちろん、CO₂排出量の削減にも貢献します。

放熱・点灯・視認性の特徴

LEDは応答速度が速く、瞬時に点灯するのが特徴です。
蛍光灯のようにインバータなどの周辺機器の力を借りなくても、通電するだけで光ります。
また、LEDは光を拡散するつくりになっており、視認性が高く快適な照明が得られます。
ただし、発熱が少ないとはいえ、長時間使用すると基盤や器具には放熱対策が必要です。

紫外線を含まない優しい光

LEDの光には、日焼けや色あせの原因となる紫外線がほとんど含まれていません。
そのため、美術品・工芸品などの展示や、長期保存が必要な場所にも最適です。
照射部分が熱くならないため、発熱による劣化の心配も少なく、より安全に使用できます。

寿命の比較とメンテナンス性

白熱電球の寿命が6,000時間程度、蛍光灯が12,000時間程度であるのに対し、
LEDは最大で34,000～50,000時間と、はるかに長寿命です。
交換の頻度が少なくて済むため、メンテナンスの手間やコストの削減にもつながります。

まとめ：LEDは次世代の標準光源へ

LEDは、省エネ・長寿命・低発熱・高視認性といった数々の特性を持つ優れた光源です。
低価格化が進んだ今、家庭・商業施設・公共施設など、あらゆる場所で導入が進んでいます。
今後もさらなる技術革新によって、より快適で環境に優しい照明環境が期待できるでしょう。